プライベートサロンの内装デザイン
プライベートサロンの内装デザインのやり方について、頭を悩ませているオーナーも多いのではないでしょうか。
プライベートサロンの内装デザインの考え方は、基本的に他業種の店舗とほぼ変わりません。
けれども、内装デザインは、出店を予定しているプライベートサロンの事業内容や広さなどに影響を受けます。そのため、事前にある程度明確にしておくことが大切です。
本記事では、プライベートサロンの内装をデザインについて、事前に知っておきたい情報をまとめてお伝えします。
プライベートサロンとは?
プライベートサロンとは、自宅の一部やマンションの一室などを利用して営業しているサロンと思われがちです。しかし、お客さんの視点で考えると違ってきます。
広告やビラ配りなどの集客活動を積極的に行わず、「隠れた」「知られていない」「私だけが知っている」などの意味合いがマッチするサロンのことです。
つまり、住宅街などにひっそりと営業している小さくても魅力あるプライベートサロンです。
プライベートサロンの特徴
通常のサロンよりもこぢんまりとしていて、オーナーとの距離が近いなどの特徴があります。
提供するサービスは、ヘアスタイリングからマツエク、脱毛までさまざまです。
また、プライベートサロンは、
- オーナー1人で切り盛りしている場合が多い
- 落ち着いたエリアでの出店に適している
- 自宅の一部スペースを工事して始められる
- 営業形態を好きなように選べる
このことから、あなたにとっては物件を借りて通常のサロンを出店するよりも気軽に始められるメリットがあります。
また、サービスを利用する側からすると、隠れ家レストランのように誰にも気づかれることなくお忍びで通える点に魅力を感じるでしょう。
プライベートサロンには、
- 「面積はこのくらいの広さまで」
- 「繁華街には出店しない」
などといった決まりはありません。
そのため、イメージに頼る部分が大きく、内装をデザインする際は、この点に留意する必要があります。インテリアデザインに入る前に、「どのようなプライベートサロンの出店を考えているか」について、できる限りイメージを膨らませておくとよいでしょう。
内装デザインに必要な事前情報
内装デザインに必要な事前情報とは、どのように事業を展開していくかという戦略的な情報のことです。
戦略的というと、大げさに聞こえるかもしれませんね。要は、お店のゴールとスタート地点を決めるということです。戦略を立てずに事業をスタートすると、行き当たりばったりでゴールを目指すことになります。経営の途中で行き詰まる可能性があります。
内装デザインをする前に、
- 「お店のコンセプト」
- 「理想のお客さん」
を明確にしましょう。
お店のコンセプトと理想のお客さん
お店のコンセプトは、他のプライベートサロンと差別化したり、来てほしいお客さんにアプローチするなど、プライベートサロンを経営するうえで重要な役割を果たしています。理想のお客さんを明確にするのは、特定の人にお店のメッセージを伝えやすくするためです。
例えば、「誰でもいいから人が入ってくれれば良い」とした場合はどうでしょうか?
どこにでもあるプライベートサロンで終わってしまいます。なぜなら、「誰でもいい」と設定すると、どのようなサービスをどのように提供するかまで、深掘りして考えないからです。
つまり、あなたが提供するサービスを通して、幸せできる人を具体的にわかっていないという事です。
その結果、他店との差別化が難しくなります。
いろいろ情報発信をしても、メッセージ性の弱いお店になってしまいます。
その結果、「どこにでもあるような、あたりさわりのない内装」のプライベートサロンに仕上がってしまうのです。
お店のコンセプトと来てほしいお客さんを明確にする際、理想のお客さんを明確にしてから、コンセプトを決めるとやりやすいでしょう。ただし、お客さんは頭の中で描いた人物像ではなく、できるだけリアルに近い人を参考にすることが大切です。
プライベートサロンの内装をデザインするコツ
プライベートサロンの内装には、お店のコンセプトを反映させることが大切です。
コンセプトと内装デザインにギャップが出ると、「期待外れのお店。もう来ない」と、お客さんに思われてしまう可能性が高くなります。
プライベートサロンの内装をデザインするコツは、以下の5つです。
- 広さに適したデザインを意識する
- 生活感が出ないようにデザインする
- デザインに迷ったら、「理想のお客さんならどう思うか」に戻る
- お客さんの視線にできるだけ人の動きが入らないようにする
- 清潔感を忘れない
広さに適したデザインを意識する
10坪以下など限られたスペースの場合は、できるだけ物を置かないことが大切です。また、膨張色を使うなど狭さを強調しないように配慮することも忘れないようにしましょう。反対にスペースがある場合は、「無駄」を有効活用します。
例えば、無駄とも思える余白をあえてつくる。
この余白がプライベートサロンの価値を感じさせます。特別なサロンという印象をお客さんに与えます。
また、あなたのセンスやこだわりを感じられるような調度品を置くのもよいでしょう。
生活感が出ないようにデザインする
お客さんの多くは、
- 日ごろのストレスから解放されたい
- 気持ちをリセットしたい
などの期待感を持ってプライベートサロンに訪れます。施術する空間に生活感を持ち込むことは避けましょう。特に、自宅の一室を利用している場合は注意が必要です。
生活感を消すには、以下の点を工夫しましょう。
- 家具:どこの家にでもあるような家具を避け、プライベートサロンに近いイメージのものを選ぶ
- 配色:リラックス効果のある色(緑、茶色、青など)を使うまたは組み合わせる
- 照明:照明の数と照らす範囲、さらに照度などを考慮して最適なものを選ぶ
デザインに迷ったら、「理想のお客さんならどう思うか」に戻る
内装のデザインを考えていくうちに、選択に迷うことも出てくるでしょう。
その場合は、理想のお客さんの視点に立って考えましょう。
開業するプライベートサロンは、お客さんに満足してもらうためのものです。
それを意識した内装デザインからは一貫性が生まれ、お客さんから「ここは自分がリラックスできる空間だ」と思ってもらえるような内装につながります。
お客さんの視線にできるだけ人の動きが入らないようにする
プライベートサロンで気をつけることは、生活感を出さないことともう一つあります。それは、人の出入りを感じさせないことです。どちらも、リラックスしてもらうという点において非常に重要です。
施術中に人が横切ったり、歩く音が聞こえたりするサロンがあります。プライベートサロンであれば、お客さんが施術に集中できる環境を作りましょう。
具体的には、
- 施術スペースと動線に仕切りを設置する
- 施術ベッドどうしを適度に離す
といったことが挙げられます。
間に合わせたようなレイアウトにすることだけは避けましょう。あくまでも自然に配置することで、リラックス感がさらに増すでしょう。
清潔感を忘れない
清潔感は、お客さんにリラックスしてもらうために不可欠な要素です。
いくら上品な空間を演出しても、ベッドに誰かの髪の毛が落ちていたり、ホコリが付いていたりすると、それだけでお客さんは気分を害してしまうでしょう。
配色やレイアウト、照明なども大切です。しかし、常に清潔感を保つことも忘れないようにしましょう。
よくある注意点はハウスダストです。室内のホコリなどを含むハウスダストに反応してしまう人もいます。清掃しやすい内装のデザインも求められます。
プライベートサロンの内装をデザインする際の留意点
プライベートサロンの内装デザインでは、以下の点に留意しましょう。
- 内装デザインは専門家に依頼する
- 照明はケチらない!あなたのサロンにあった照明計画を立てる
- 作業スペースと施術スペースを区別する
内装デザインは専門家に依頼する
内装デザインは、店舗内装をデザインする専門家に依頼しましょう。
プライベートサロンの内装は、自分の部屋を改装するのとは目的が異なります。
後者は、自分を満足させるためです。しかし、前者は、「お客さんに『また来たい』と思ってもらうこと」が目的です。
店舗デザインの専門家は、マーケティングや人の深層心理などを考慮したデザインスキルを身につけています。素人目線のデザインと専門家のそれとでは、同じ空間でも仕上がりに大きな差が出るでしょう。
自宅の一室など簡単な内装の場合、コストを抑えるためにDIYで済ませたくなりますが、デザインの難易度にかかわらず、プロの視点からデザインすることが望ましいでしょう。
照明はケチらない!あなたのサロンにあった照明計画を立てる
プライベートサロンの雰囲気を演出するのに欠かせないものといえば、照明。照明の使い方によって室内の雰囲気は大きく異なります。明るさを少し変えただけでも、明るいムードになったり落ち着いたムードになったりします。また、お客さんが持つお店の印象に直接影響を与えます。
大事な役割を担っている照明について、事前に計画を立てましょう。
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、われわれの業界では、店舗設計の際には必ずといってよいほど照明計画(間取りに合わせて照明の配置などを綿密にプラニングすること)を立てます。
プライベートサロンでは、お客さんは上を向いたり下を向いたりするので、特に照明の使い方には気を遣う必要があります。
なぜなら、照明器具からの光刺激がリラックス効果に影響を与えるからです。
照明計画を立てることで、お客さんがどのように動いても、照明の輝度がお客さんの目に刺さることを避けられるでしょう。
作業スペースと施術スペースを区別する
プライベートサロンには、お客さんが使用するスペースと、店側が使用するスペースとに大きく分けられます。両方の空間は、明確に区別しましょう。
作業スペースには、デスクや帳簿、書類、在庫など“お店の裏側”がイメージできるようなアイテムが置かれています。作業スペースが嫌でも目に入るようなレイアウトだったら、お客さんはどう思うでしょうか。施術に集中できなくなります。プライベートサロンという雰囲気も半減してしまうでしょう。
作業スペースと施術スペースは、ドアや壁などで明確に区別することが大切です。
それが難しいような間取りであれば、専門家に相談することをおすすめします
まとめ
プライベートサロンの内装をデザインについて、事前に知っておきたい情報をまとめてお伝えしました。プライベートサロンの内装デザインに必要なのは、以下の4点です。
- プライベートサロンの意味
- インテリアデザインに必要な事前情報
- 内装デザインのコツ
- 内装をデザインする際の留意点
これらを参考にしながら、出店を予定しているプライベートサロンの内装デザインを考えていくことで、集客を目的とした、プライベートサロンづくりを目指せるでしょう。
弊社では、これから出店を予定しているオーナー様向けに、メルマガを発行しています。本記事ではお伝えしきれなかった情報についても触れています。もう少し詳しく知りたいという場合は、メルマガに登録してください。
また、定期的に「上質なサロンを開く」個別相談会を開催しています。詳細は、弊社発行のメルマガ(無料)にてお伝えしています。興味があったら登録してくださいね。
メルマガ登録は「メルマガ購読の無料登録」こちらです。
コメントを投稿するにはログインしてください。