店舗内装工事とは?工事の流れ・費用の基本と失敗しない業者の選び方
店舗内装工事とは、すでに出来上がっている建物の室内空間を店舗営業ができるように作り上げる工事のことです。
さらに詳しく説明すると店舗内装工事では、
- 建物内部の床・壁・天井などの仕上げ工事
- ガス・水道・電気などの設備工事
大きく分けてこの2つの工事を行います。
上記以外にも、看板工事や外観工事もお店を開く上で必要です。これらも店舗内装工事を行う施工会社に依頼できます。
詳しくは後述しますが、店舗内装工事は内装工事業者に問い合わせをしてから、工事の完了まで3~6ヶ月ほどかかります。このスケジュールや流れをしっかり理解しておかないと、予定通りに店舗をオープンできないなど失敗に繋がってしまうことも。
また、店舗内装の業者には3つのタイプがあり、それぞれ特色がことなるため、自分の状況に合わせて適切な業者を選ぶ必要があります。
そこで、この記事では以下の内容を解説しています。
- 店舗内装工事の流れ
- 店舗内装工事業者の種類
- 店舗内装工事業者の選び方
- 店舗内装工事にかかる費用
- 店舗内装工事業者へのイメージの伝え方
この記事を読むことで、「いつから内装工事のための準備を始めるべきか」がわかり、「どのように業者を選べばいいか」が理解できるようになります。
店舗内装工事業者へのイメージの伝え方などもご紹介していますので、店舗内装工事の基礎知識をつけるためにもぜひ最後までお読みください。
目次
1.店舗内装工事とは
店舗内装工事とは、すでに出来上がっている建物内部で行う工事のことです。
一般的な内装工事は建物内部の床や壁や天井の仕上げ工事のことをいいますが、冒頭で説明した通り、店舗の場合は一般的な内装工事と同時に電気や水道などの設備工事も同時に行うことが多いため、設備工事も含めて内装工事と呼ばれています。
店舗内装工事で行われる工事は、主に以下のような内容です。
一般的な内装工事 | 天井仕上げ工事 | 天井下地に石膏ボードを直貼りし、その上に天井の仕上げを施す工事 |
---|---|---|
壁仕上げ工事 | 壁の下地にクロスやタイルなどを貼り付ける工事 | |
床仕上げ工事 | フローリング・タイル・クッションフロア・カーペットなどの床仕上げ材を張る工事 | |
間仕切り工事 | 店舗の室内を仕切る壁を設置する工事 | |
畳張り工事 | 和食店など畳が必要な店舗に畳を設置したり古い畳の張り替えを行う工事 | |
ふすま工事 | ふすまの交換やふすま紙の張り替えを行う工事 | |
家具工事 | 工場で作られた家具の搬入・組立・設置をする工事 | |
防音工事 | 店舗周辺の騒音レベルの調査を行い、周辺の規制基準を基にして対策目標値の設定を行い防音を施す工事 | |
設備工事 | 電気工事 | コンセント・スイッチ・照明の取り付け・配線工事や、電圧変更の幹線引き換えを行う工事 |
給水工事 | 水道管の設置工事 | |
排水工事 | 雑排水や汚水を流す配管の工事 | |
空調換気工事 | 空調設備と室外機の設置工事やキッチンや室内換気のための工事 | |
ガス工事 | ガスの配管設置や、配管の延伸工事 |
このように、さまざまな工事を総合して「店舗内装工事」と言います。
2.店舗内装工事の流れ
店舗内装工事の業者選びから完成までの流れは以下の通りです。
それぞれのステップをもう少し詳しく見てみましょう。
①内装工事業者の選定 | 希望や予算に合う業者の選定 (業者の種類と特色については「3.店舗内装工事ができる業者は3種類」を参考にしてください) |
---|---|
②相談・問い合わせ | 気になる業者をリストアップし、問い合わせをする |
③ヒアリング・打ち合わせ | 問い合わせ後に内装工事業者からのヒアリングを受け、希望や予算を伝える。 (希望の伝え方については「7.理想の内装にしてもらうための店舗内装工事業者へのイメージの伝え方」を参考にしてください) |
④プランニング | ヒアリングの内容を元に、内装工事業者がプランを作成 |
⑤設計プランの提案 | 平面レイアウト図や内装の完成イメージを立体的に描いたパースなどを使ってプランを提案してもらう |
⑥見積もりの提示 | 打ち合わせやプランニングを元に、内装工事業者が概算の見積もりを作成 |
⑦契約を結ぶ | プラン・見積もり・スケジュールに納得できたら契約 |
⑧工事の着工 | 契約が完了したら工事開始 |
⑨引き渡し | 工事完了後、完了検査に立会い壁や床、設備に不具合がないかチェックし、問題がなければ引き渡し |
⑩アフターケア | 一般的に引き渡しから1年間不具合があれば、アフターケアを受けられる |
このように、打ち合わせや現地調査などさまざまな工程があるため、業者を選んでからすぐに内装工事が始まるわけではありません。実際に業者選定から契約まで3~4ヶ月ほどはかかると考えておきましょう。
契約後に工事が開始されますが、一般的な工期は1~2ヶ月ほどかかります。つまり、店舗のオープンは内装工事業者に問い合わせをしてから4~6ヶ月ほどかかるため、例えば12月にオープンしたいのであれば、遅くとも8月ごろには業者を探し始めてください。
3.店舗内装工事ができる業者は3種類
店舗内装工事といっても、費用の安さやデザインなどこだわりは人それぞれですよね。内装工事業者を探す前に、何を重視するのかによって選ぶ業者が変わるため、業者ごとの違いを知っておく必要があります。
では、店舗内装工事業者の種類と特徴について見てみましょう。
3-1.店舗内装工事の業者には3種類ある
店舗内装工事の業者は大きく分けて以下の3つがあります。
- デザイン設計会社
- 設計施工会社
- 施工専門内装業者
上記業者のデザインと価格に関して簡単にまとめたものを見てみましょう。
デザイン設計会社 | 設計施工会社 | 施工専門会社 | |
---|---|---|---|
価格 | やや高い | どちらともいえない | 安い |
デザイン | 得意 | 担当者による | 不得意(出来ない) |
価格やデザインだけでもこのような違いがあるため、先ほどご説明した通りどこにこだわるかで選ぶ業者が変わるのです。
3-2.デザイン設計会社
デザイン設計会社は基本的にデザインと設計のみを行う会社です。デザイナー(設計士)がデザインを図面に起こし、それを元に施工会社が内装工事を行います。契約によっては、工事内容や進行状況をチェックする設計監理業務もデザイン設計会社が行うため、第三者的な立場で施工工事の進捗状況や仕上がりなどを厳しくチェックしてもらうことが可能です。 工事まで一括して発注できる会社もありますが、多くはデザインと設計のみの対応となるので、別で施工業者の見積もりをとる必要があります。
3-2-1.デザイン設計会社のメリット
- デザイン性が高い内装にできる
- 設計監理業務で内装工事をチェックしてもらうことができる
デザイン設計会社に依頼するメリットは、デザイン性の高さです。おしゃれな内装は「また来たい」「誰かに紹介したい」と思わせることができ、集客に大きな影響を与えます。
デザイン設計会社なら、希望に沿ったデザインを提案してくれるので、満足のいく店舗づくりができるでしょう。
また前述した、通り契約によっては設計監理業務として内装工事が設計図通りに進んでいるかチェックしてもらうことができます。
3-2-2.デザイン設計会社のデメリット
- 設計料やデザイン料がかかるため工事費用が高額になる
- 完成までの期間が長くなる
デザイン設計会社のデメリットは、費用がややに高くなってしまうこと。デザインに対して付加価値が発生し、工事費用とは別に設計料やデザイン料が必要です。設計料やデザイン料は施工費の10~20%が相場となっています。
さらに、設計と施工を別の業者に頼まなければならない場合が多いため、完成までの期間も長くなります。設計から施工までをスムーズに進めるためには、施工業者の選定までお願いできるデザイン設計会社に依頼しましょう。
3-2-3.デザイン設計会社はこんな人におすすめ
予算に余裕があり、デザインにこだわりたいという人はデザイン設計会社がおすすめです。
完成までの期間が長めになるため、余裕を持って業者を探しましょう。
3-3.内装会社
内装会社は、デザインや設計から施工まで一貫して行います。
一括で依頼することができるため設計から施工までの流れがスムーズで、別々に依頼するよりも工期は短くなります。
また、設計から施工まで窓口がひとつになるので、自分自身の負担も軽減できるでしょう。
3-3-1.内装会社のメリット
- デザイン・設計から施工まで一貫体制のため顧客予算に合わせた対応が可能
- 同じ会社がデザイン・設計から施工まで行うため工期が短い
内装会社は全てを一貫して行うため、予算に合わせた提案や仕様変更などにも柔軟に対応してくれます。
前述した通り設計から施工までがスムーズに進むため、工期の短さもメリットといえるでしょう。
3-3-2.内装会社のデメリット
- ザイン設計会社よりデザイン性が劣る
- 担当者による能力のバラつきがある
- 施工メインの工務店より費用が高い
内装会社はデザイン設計会社に比べてデザイン性はやや劣り、価格が安いということもありません。つまり、デザイン設計会社や施工専門内装業者のように、デザインや費用面での大きなメリットがないのです。
3-3-3.内装会社はこんな人におすすめ
プランやデザインのイメージが固まっていない場合は、柔軟に対応してくれる内装会社がおすすめです。初めて店舗を持つ場合も、一括して依頼できる内装会社が安心でしょう。
3-4.施工メインの工務店
工務店は基本的にデザイナーを抱えておらず施工がメインとなるため、図面ができている状態での依頼が一般的です。内装業者の多くがこのタイプの会社であるため、デザインや設計からお願いしたい場合はデザイン設計会社に依頼するところから始めなければなりません。
3-4-1.工務店のメリット
- 現場での細かな対応能力に優れている
- 費用が安い
施工がメインの会社なので、現場対応能力は非常に優れています。
費用の安さも魅力なので、図面が出来上がっている場合は工務店に依頼をしましょう。
3-4-2.工務店のデメリット
- ザイン・提案・設計に弱い
- デザインや設計はデザイン設計会社に依頼することになる
施工がメインであるため、デザインや設計が出来上がっていない状態では依頼できない可能性があります。
3-4-3.工務店はこんな人におすすめ
図面や施工箇所が決まっており、費用を抑えたい場合は工務店がおすすめです。しかし、費用を抑えたいからといって、何も決まっていない状態での依頼は避けてください。
【店舗内装工事業者のメリット・デメリット早見表】
3種類の店舗内装工事業者の特徴について説明しましたが、最後にそれぞれのメリットとデメリットを表でまとめたもので見比べてみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
デザイン 設計会社 | デザイン性が高い 工事のチェックをしてもらえる | 費用がやや高い 完成までの期間がかかる |
内装会社 | 柔軟な対応が可能 完成までの期間が短い | デザインや費用に 大きなメリットがない |
施工メインの 工務店 | 現場での対応力に優れている 費用が安い | デザイン・提案・設計に弱い デザインや設計は別に依頼が必要 |
4.失敗しない店舗内装工事業者の選び方
店舗内装業者は数多くあるため、依頼する前に業者を調べておくことが大切です。業者を調べる場合には以下のことを確認しましょう。
- オープンする店舗の業種を得意とする内装工事業者を選ぶ
- 複数社に見積もりを依頼して比較する
- 一括して施工を依頼できる業者を選ぶ
- 1年以上の保証がある業者を選ぶ
では、これらについて1つずつ説明していきます。
4-1.オープンする店舗の業種を得意とする内装工事業者を選ぶ
内装工事業者によって、
- オフィス
- 飲食店
- ヘアサロン
- アパレル
など、得意分野が異なります。
オープンする店舗の業種を得意とする内装工事業者を選ぶと、実績が多い分より良い提案をしてくれたり、施工も安心して任せられるでしょう。
得意分野を確認するためには、まず内装業者のホームページを確認してください。施工実績として掲載されているものを確認すると、おおよその得意分野がわかります。さらに詳しく確認する場合は、過去の施工実績を直接確認してみましょう。
4-2.複数社に見積もりを依頼して比較する
店舗内装業者ごとに提案内容は異なります。なぜかというと、前項でお伝えした通り業者ごとに実績や得意とするものが違うため、工事方法や持っているノウハウが違うからです。
複数の業者に見積もりを依頼することで、イメージ通りの提案やそれ以上の提案をしてもらえる可能性があり、費用にも大きく差が出ることがわかるでしょう。提案を比べるためにも、1社だけでなく複数社に見積もりを依頼しましょう。
あまりに多くの業者に見積もりをとっても、1社ずつ打ち合わせが必要となるため非常に手間がかかります。そのため、複数社から見積もりをとる場合は3社に見積もりを出してもらうのがおすすめです。
!複数社に見積もりを依頼する場合の注意点!
複数社に見積もりを依頼する場合、大切なのはまったく同じ条件で見積もりを出してもらうことです。 条件が少しでも違うと比較がしにくくなってしまうので注意しましょう。 同じ条件で見積もりをしてもらうためにも「要望書」を作成しておくのがおすすめ。 要望書には、
・予算
・開店予定時期
・要望
をまとめておきましょう。
4-3.一括して施工依頼できる業者を選ぶ
前述した通り、店舗内装工事は床や壁などから設備工事まで行うことが多く、内装工事や各設備工事など別々の業者に依頼した場合はそれぞれの業者と打ち合わせをしなければなりません。
異なる業者と打ち合わせをするということは、それぞれの打ち合わせで費用や内容に問題がないか都度確認したり、スケジュールの調整も必要になります。
店舗オープンのための準備は、商品調達やメニュー開発など内装工事だけではないため、打ち合わせのたびに時間を取られていては他の準備に手が回らなくなってしまう可能性もあるでしょう。
打ち合わせの頻度を最小限にするためにも、施工を一括して発注できる業者を選ぶことが大切です。
4-4.1年以上の保証がある業者を選ぶ
内装工事後にいざ営業を始めてみたら不具合が…となった場合は、業者に連絡して補修をしてもらう必要があります。
そのような場合に、業者に不具合を伝えても対応してくれなければ営業にも支障が出てしまうため、保証の有無は必ず確認してください。
保証を確認する場合、
- 工事保証書の有無
- 保証の期間
- 保証の範囲
- 修繕が必要な場合の連絡方法
このようなことも併せて確認しておきましょう。
工事保証書を発行してもらえる業者であれば、保証内容が明確で安心できます。
保証範囲は業者と内装工事によって異なりますが、それぞれの保証内容に対し1年以上の保証がある業者を選ぶようにしましょう。
5.店舗内装工事業者の探し方
店舗内装業者を探す方法は以下の3つがあります。
- 知人から紹介してもらう
- 不動産会社に紹介してもらう
- WEBで調べて見積もりをとる
これらの探し方について1つずつ説明していきます。
5-1.知人から紹介してもらう
知人からの紹介であれば業者を探す手間を省くことができ、信頼性もあります。
当ブログを運営しているロベイションも紹介の方が多く、まったく知らない業者に依頼するよりも安心感が高さがメリットといえるでしょう。
!知人からの紹介の注意点!
紹介してくれた人の手前、他社の見積もりと比べることが難しく、イメージと合わない場合も断りにくくなるため、実際に紹介してもらう前にその業者のWEBサイトなどを確認しておいた方がいいでしょう。
5-2.不動産会社に紹介してもらう
店舗物件を借りる際に、不動産会社が紹介してくれることもよくあります。
この場合、なにか不具合が見つかった場合も不動産会社を通すことができるため工事後も安心できるというメリットがあります。
!不動産会社の紹介の注意点!
不動産会社からの紹介の場合、内装業者が紹介手数料を不動産会社に支払うことが多く、その分、工事費用が割高になることがあります。 また、店舗内装に不慣れな業者を紹介されたりすることもあるため、可能な限り業者探しは知人に紹介してもらうか、自力で行った方がいいでしょう。
5-3.WEBで調べて見積もりをとる
紹介してくれる知人がいない場合は、WEBで調べて見積もりをとりましょう。
WEBで探す場合は多くの会社から選ぶことができ、複数の会社からも見積もりがとりやすいのがメリットです。
自分で業者を厳選したい場合は、WEBから探すのがいいでしょう。
!WEBで調べる場合の注意点!
WEBだけの情報では実績がどれほどあるのかがわからない場合もあります。 そのような場合は直接問い合わせて実績を確認してください。
6.知っておくべき店舗内装工事にかかる費用相場
内装工事の相場は坪単価40万~60万円ほどですが、坪単価自体は10万~数百万円台と非常に大きな開きがあり、この価格差は以下のような要因が関係しています。
- 物件の種類がスケルトン物件か、居抜き物件か
- オープンする店はなんの業種か
物件ごとの特色と坪単価相場を見てみましょう。
物件の種類 | メリット | デメリット | 坪単価相場 |
---|---|---|---|
スケルトン物件 | 好きなように内装を造ることができる | 設備などすべて揃える必要がある | 40~60万円 |
居抜き物件 | 1から内装を造る必要がなく費用が抑えられる | 間取りが決められているため、あまり内装にこだわれない | 25~45万円 |
スケルトン物件は何もない状態の物件であるため、自由に店づくりができるというメリットがありますが、その分費用は高めです。
居抜き物件は内装の自由度は下がりますが、その物件を使用していたテナントが内装や設備を残している状態であるため、1から内装工事を行う必要がなく、費用相場もスケルトン物件に比べて低めになります。
業種によっても必要な内装や設備が異なるため、費用相場に違いがあります。
業種 | 坪単価相場 |
---|---|
飲食店 | スケルトン:40万~80万円 居抜き:30万~60万円 ※飲食店の種類によって相場が異なる |
美容室・エステサロン | スケルトン:40万~70万円 居抜き:25万~40万円 |
物販 | スケルトン:30万~40万円 居抜き:25万~30万円 |
自分がオープンする業種と物件の種類が、内装工事費用に大きく影響することを覚えておきましょう。 内装工事の費用相場についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
7.理想の内装にしてもらうための店舗内装工事業者へのイメージの伝え方
店舗内装業者に相談をする際、どのように予算やイメージを伝えるかによって提案される内容も変わります。
店舗内装業者にイメージを伝えるためには事前準備が重要です。問い合わせをして相談をする前に、以下のことを準備しておきましょう。
- 予算決め
- イメージ資料集め
- 営業イメージを書き出す
では、なぜこれらの準備が必要なのかについて説明していきます。
7-1.予算は明確に伝える
予算を伝える場合は、
「予算は〇〇万円なので、この予算に収まるようにこちらの希望を可能な限り盛り込んだ内装にしてください」
と、明確な金額を伝えましょう。
はっきりとした金額がわかれば、業者もその金額に収まるように全体のバランスを考えながら提案をしてくれます。
後から予算を増減してしまうと、予算に合わせて考えられたバランスが崩れてしまうため、事前にいくらまで出すことができるかきちんと考えておくことが大切です。
ただし、最初の打ち合わせから内装工事にかけられる費用を上限まで提示してしまうと、提案に合わせた調整ができなくなる可能性があります。はじめに予算を伝える場合は出せる費用の85%程度を予算として伝えましょう。
7-2.イメージ資料を見せながら説明
店づくりの参考のためにさまざまなお店を見て回ったり、WEBでいろいろなお店の内装を見てみましょう。その中で参考にしたい箇所がわかる写真をとったり画像を保存しておきます。
例えば、
- このカウンターの木材の色味が好き
- 壁の色の使い方を参考にしたい
- 照明の色合いとデザインがいい
といったような細かなことを伝えられるようなイメージ資料の準備をしておくといいでしょう。撮影した写真や画像をプリントアウトしたり、スマートフォンやタブレットに保存して相談に行く際に持参すると、イメージを明確に伝えられるようになります。
どんな雰囲気のお店にしたいのかだけでなく、イメージ資料を見せながらどこを参考にして取り入れたいのかを伝えましょう。イメージ資料を用意する場合は、素材や色味などがわかるものを用意しておくことが大切です。
7-3.どのように営業するのかイメージを伝える
どのような店舗を目指すのか、どのように営業をしていくのかイメージを伝えましょう。 例えば、
デザイン・営業イメージ | イメージ例 |
---|---|
想定しているメインの客層 | 30〜40代の女性 |
営業スタイル | カウンターがメイン |
店内の雰囲気 | 落ち着いた雰囲気 |
使いたい素材や色 | 木材を中心に赤をポイントで取り入れたい |
座席の数と配置 | カウンター8席と4人掛けのテーブル席が4つ |
このようなことを事前に考えておくと、営業イメージを固めることができ、業者からのヒアリングにも具体的なイメージを込めて答えることができます。
8.店舗内装にこだわりたいなら「デザイン設計会社」に工事を依頼しよう
「3.店舗内装工事ができる業者は3種類」でもお伝えした通り、内装工事業者には3つのタイプがありますが、その中でもデザイン設計会社は、希望をしっかりと汲み取った理想の店舗をデザイン・設計することが可能です。
デザイン設計会社は「費用がかかる」「工期が長い」というデメリットがありますが、このブログを運営するロベイションでは、以下のサービスで費用と工期の悩みを解決します。
設計料 | 面積で設計料を算出できるようにしており、15坪以下の場合は一律料金 |
---|---|
工事費 | 複数の施工会社に相見積もりをして工事費を最小限に抑える |
プロジェクト管理 | 事業計画書から開店までのプロジェクト全体の管理 |
資金調達 | 専門家と担当デザイナーが資金調達をサポート |
物件探し | 店舗専門の不動産会社がサポート |
事業計画の相談 | 実績のある専門家が事業計画書作りとチェックを行う |
施工会社の選定 | 担当デザイナーが出店業種に合った施工会社を2~3社選定 |
見積もりの比較と価格交渉 | 担当デザイナーが複数の見積もりを比較して価格交渉まで行う |
マーケット分析 | 出典業種・業態のマーケット分析を報告書にまとめてお渡し |
コンセプトプランニング | 分析した資料を元に、コンセプトのご提案 |
このように、デザインや設計だけにとどまらず、資金調達や物件探しからプロジェクト管理まで幅広くサポートを行い、施工会社も弊社で選定や価格交渉を行うため、デザイン・設計から工事までの流れもスムーズに進めることが可能です。
9.まとめ
店舗内装工事とは、すでに出来上がっている建物内部で行う工事のことです。店舗内装業者に問い合わせてから完成まで3~5ヶ月程度かかるため、事前にスケジュールをきちんと組んで早めに行動しましょう。
店舗内装工事を依頼できる業者は3種類あり、デザイン・費用・工期など、どこにこだわるかによって選ぶ業者が変わります。
このように、業者によって特徴が異なるため、どこに依頼するかを決めてから業者を探しましょう。
業者選びをする際には、依頼前に以下のことを確認しましょう。
- オープンする店舗の業種を得意とする内装工事業者を選ぶ
- 複数の内装工事業者に見積もりを依頼して比較する
- 一括して施工を依頼できる業者を選ぶ
- 1年以上の保証がある内装工事業者を選ぶ
これらを確認しておくことで、業者選びを失敗してしまう可能性を減らすことが可能です。
店舗内装業者は知人や不動産会社からの紹介や、WEBから探すことができます。探し方にもそれぞれメリットとデメリットがありますので、自分に合った方法で探してみましょう。
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