店舗の内装工事でよくあるトラブルと回避方法
店舗の内装工事には、計画通りに進まなかったり、追加費用が発生したり、近隣住民からクレームが来たりなどのトラブルがつきものです。
「これからお店を開く予定なのに、トラブルは極力避けたい」というのが正直な気持ちですよね。
そこで今回は、店舗内装工事でよくあるトラブルとその回避方法を詳しく解説していきます。
目次
店舗の内装工事でよくあるトラブル
まずは店舗の内装工事でよく起こるトラブルを確認しましょう。
- 工事着手後に計画が変わる
- 追加費用が発生する
- 近隣からクレームが届く
- 管理会社に仕様を伝えていない
詳しくみていきましょう。
工事着手後に計画が変わる
店舗内装工事においてよくあるトラブルのひとつ。それは、工事着手後に計画が変更されることです。
設計やデザインに関する経験値が少ない工務店や内装業者は、壁厚・導線・収納・水回りの床上げ・照明計画などについて十分に検証せずに計画を立てます。
弊社の経験では、以下のようなケースが多く見受けられます。
- 現場調査不足による寸歩間違い
- 解体した後の予測ができておらず、計画が成り立たない
- 実績のある設計者
その結果、工事に入ってから計画通りにいかず変更が必要となります。また、工事期間が大幅に伸びてしまうのです。
店舗オープンが延期になれば夢の実現が遅れますし、売上が発生しなくても家賃(空家賃)を支払う必要があります。
何よりお客様を待たせてしまいますので、できるだけ計画を変更したくないですよね。
追加費用が発生する
店舗内装工事の見積りを頼むとき、業者は予算内で提案してくれるはずです。
しかし、実際に工事を始めてみると、見積りよりも高額な追加費用が発生してしまうケースも存在します。
例えば工事業者がその場で「できます」と言ったとしても、「追加工事をするならできます」という意味の場合も考えられます。
「追加で費用がかかりますか?」と具体的に確認する必要があります。
予算を大幅に超えてしまうと、運転資金にも影響が出てしまうので避けたいですよね。
近隣からクレームが届く
内装工事が始まる前に近隣へ挨拶をしていないとトラブルの原因となります。
工事ではどうしても音や振動・ホコリ・ニオイなどが発生してしまいます。
そのため工事の1週間前には、近隣住民や商店に対して工事の内容や期間・騒音や振動などの影響を説明するのが一般的です。
通常、業者が近隣を訪問したり挨拶文を投函します。ですが、中には面倒くさがって事前説明を怠る業者もいます。
また、工事前日に挨拶に行く業者もいますが、基本NGです。
自分の家のすぐ横の人から「明日から工事します!」なんて急に言われても「遅いよ!」て思いますよね。
そうなると、まわりの人は突然はじまった工事に戸惑います。当たり前ですが、クレームや苦情につながるでしょう。
また、法律で定められた騒音や振動の規制を守らない場合、役所や警察に相談され、罰金や工事の中止などの措置を受けることもあります。
これから店舗をオープンするというときに、人間関係を悪化させたくないですよね。
管理会社に仕様を伝えていない
管理会社は建物のオーナーや入居者を代表して、工事に関する規則を設けることがあります。
そのため工事を行う前に、業者は管理会社に対して工事内容やスケジュール・騒音や振動対策などを報告します。
もし業者が管理会社に十分な連絡をしなかった場合、トラブルにつながるケースも…。
例えば許可を得ていない工事を行った場合は罰金や訴訟問題が発生します。
工事が管理会社の規則に違反している場合は改修作業を求められ、追加費用が発生することもあります。
内装工事のトラブルを回避!業者の選び方
店舗内装工事のトラブルを防ぐためには「信頼できる業者を選ぶこと」が重要です。
「安いから」「知り合いの紹介だから」と安易に業者を決定せず、業者をしっかり見極めてください。
業者を選ぶポイントはこちらです。
- 施工実績の多い業者を選ぶ
- 丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶ
- 見積書の内容が明確な業者を選ぶ
- しっかり養生する業者を選ぶ
ここからはトラブルを回避するために、どのような業者に依頼すべきかを詳しく紹介していきます。
施工実績の多い業者を選ぶ
実績が多い業者は、過去に多くの工事を手掛けています。そして、多くのトラブルを解決してきた経験とノウハウがあります。
施工のプロセスやトラブル回避方法についても十分な知識を持っているでしょう。
ホームページで施工件数や具体的な施工内容を公開している業者も多いです。しかし、実績の内容によって差があります。元請けの経験が豊富なのか、下請けなのか。差が出る内容なので必ずチェックしてください。
また、一言で施工実績と言っても、2種類に分類されます。
- 「工事の実績が豊富な会社」
- 「希望を汲み取り設計デザインをする実績が豊富な会社」
です。
工事だけの会社では、いくら工事実績が豊富でも、出店者の思いを汲み取り、デザインに活かす事はできません。
しかも、専門的な言葉をわかりやすく変換して伝えることも苦手です。言い方による認識の違いが生まれやすいです。
工事を依頼する時は工事店の工事実績を確認し、設計やデザインを依頼する時はどうやってお店をつくり、希望をどうやって汲み取ってくれるのかを把握しましょう。
丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶ
工事着手後に計画が変わるトラブルの主な原因があります。
それは、見積もり内容と図面との正誤性を確認していないことです。つまり、最終チェックした上で着工するステップを踏んでいないことです。
内装業者がヒアリングで正確な情報を得ていないこと。または、図面を見た上で必要な作業内容を見積もりいないケースが考えられます。
そのため、工事が始まってから実際に現場で作業を進める中で問題が生じ、予算や工期が変更となってしまうのです。
この問題を回避するには、内装業者とのコミュニケーションを密にし、設計や見積もり段階で正確な情報を共有しましょう。
工事に関する細かな要望や質問を内装業者に積極的に伝え、図面のチェックや見積もり内容の再確認を行ってもらいます。
丁寧できめ細やかな対応をしてくれる業者なら、近所の方へも誠実な対応を期待できますし、信頼できる可能性が高いと言えます。
見積書の内容が明確な業者を選ぶ
優良業者は作業内容なども細かく記載した見積りを作成してくれます。
(※ただし、内容が明確だからこそ見積金額が高くなる傾向も見られるので、必ず比較検討してください。)
悪質な業者は「一式」などという言葉でまとめることが多く、工事内容が不透明です。
見積書に含まれていない追加工事が発生した場合、工事終了後に高額な費用を請求されることもあります。くれぐれも注意しましょう。
また、工事を進める中で追加工事や変更が必要となった際の対策を決めておきましょう。
「内容や金額に関して必ず確認を取ってから工事を行う」
というような取り決めをしておきましょう。
見積もりと図面がちゃんと合っているかどうかの確認も必要です。
依頼者に断りなく独断で実行されると、知らない間に費用がどんどん膨らんでしまいます。
しっかり養生する業者を選ぶ
養生や保護シート清掃をしっかり行う業者は良い業者です。
「養生」とは内装工事や塗装作業などの際に、まわりに汚れや傷をつけないために保護することを指します。
周りの保護が丁寧な業者は、床や壁に傷がついてしまうトラブルを想定して事前に対処している証拠です。
店舗のことを考えてくれているのはもちろん、依頼者やまわりの人にも配慮できる業者と言えます。
一方、いい加減な業者は養生を簡易で済ませます。
もしくは、養生をしません。
そのため、共用部の床に傷をつけてしまうケースもあります。
養生の重要性をわかっている業者は、内装工事も丁寧に進めてくれると見てよいでしょう。
まとめ
この記事では、初めて店舗内装工事を依頼する人に向けて、よくあるトラブルとその回避方法について解説しました。
工事着手後に計画が変更されたり、追加費用が発生したりすることもあります。そのため、ラフな計画を立てる業者や信頼できない業者とは契約しないようにしましょう。
特に安さを売りにしているケースが多いので、相場より安すぎる場合は注意が必要です 。
また、近隣住民や管理会社との調整も不可欠です。対応が雑な業者では余計なトラブルを引き起こします。
店舗内装工事は重要な投資です。
信頼できる業者を選び、トラブルのない工事を目指しましょう。
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