成功する小さなお店の作り方とは?狭小店舗デザインのプロがポイントをご紹介
小さなお店を作りたいと考えているものの、「本当にお客さんは来るのだろうか」「大きなお店の方が稼ぎやすいのでは」と不安になる人も多いでしょう。
特に店舗経営の経験がない場合は、小さなお店を繁盛させることは難しいと考えるかもしれません。10~15坪程度と限られたスペースの中で商売を成功させるには、”小さなお店” の特徴を知り、強みを引き出すように設計することがポイントです。
そこでこの記事では、成功する小さなお店の作り方として、以下5つのポイントをご紹介します。
- 広さにある程度余裕のある店舗や大型店と戦わない
- 理想の購入者を特定して理解する
- 小さい店舗を広く見せようとしない
- 五感で感じるストレスに配慮する
- 導線計画を簡略化する
記事を読み終わった後は、「これなら自分でも小さなお店を作れそうだ」と感じることでしょう。
都会の賃料高騰や狭い土地での事業展開を考えている方は、大きなお店や広いスペースだけが成功の秘訣ではありません。むしろ、狭い空間を最大限に生かすアイディアとデザインが、お店の魅力を際立たせる鍵となります。
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目次
成功する小さなお店の作り方とは?
小さなお店を成功させるには、作り方が大きく影響します。
もう少し具体的にいうと、「小さなお店の特徴を生かした店作り」がポイントです。
例えば、デザインが気に入ったからといって1サイズ小さなジーンズを履くことは難しいですし、無理に履けたとしてもキツキツで、圧迫感に耐えるのが苦痛になりますよね。
お店もそれと同じで、店舗の狭さを無視してあれこれ自分のアイデアを詰め込んでしまうと、お客さんやそこで働くスタッフに無理を強いるような、バランスの崩れた店舗になってしまいます。
それを避けるためにも、小さなお店の特徴を把握しましょう。
小さなお店の特徴はズバリ、「スペースが限られている」という点です。
この特徴から、さらにどのようなメリットやデメリットがあるか見てみましょう。
- 1度に多くのお客さんを入れることはできない
- “広さ”を確保することが難しい
- 程よい距離感をとりやすい
- 限られたスペースの中で移動する必要がある
「デメリットばかり?」と思うかもしれませんが、不安になることはありません。
強みは伸ばして、弱みは無理に改善せずメリットに近づけるよう設計する。これが、小さなお店の作り方の基本的な考え方です。
次の章から、成功する小さなお店の作り方についてポイントをご紹介します。
小さなお店を作るポイント①:ある程度広さに余裕のある店舗や大型店と戦わない
大きなお店はさまざまなアイデアをカタチにしやすいうえ、座席数も多く設置できるなど、小さなお店よりも稼げる要素をたくさん備えていると思うかもしれません。
だからといって、小さなスペースで大きなお店に対抗することは、得策とはいえないでしょう。
そもそも、小さなお店と大きなお店とでは土俵が違います。
つまり、稼ぎ方が異なるということです。
お客さんと一口にいっても、お店に抱く期待感や目的には個人差があります。
家族で食事を楽しみたいなら、他のお客さんと距離があり大きなテーブルを囲んで食事ができる大型店がよいでしょう。
しかし、静かな雰囲気の中、一人でゆっくりと店内を回って商品を選びたい、または恋人と密接して時間をすごしたいというのなら、小さなお店に魅力を感じるのではないでしょうか。
もし、小さなお店が大きい店と競ったとしても、お客さんは品揃えが豊富な大きいお店に流れていってしまうでしょう。逆に、大きいお店が小さいお店と競おうと真似をしても、結果は同じです。
「大型店に勝たないと稼げない」という考えを持っていたら、今すぐに捨ててしまいましょう。
小さなお店には小さなお店の魅力があり、それを伸ばすことが成功するお店につながります。
小さなお店を作るポイント②:理想の購入者を特定して理解する
小さなお店は、理想の購入者を想定してデザインするとうまくいきます。
スペースが限られているお店は、広く浅くお客さんを求めるよりも、ターゲットを絞り固定ファンを獲得することが、成功への近道だからです。
「ターゲット層を絞ってしまうと、お店が回らないのでは」と心配するかもしれません。しかし、万人受けするお店が向いているのは、多種多様な商品を並べられるだけのスペースのある大型店です。
極端な例えになるかもしれませんが、スペースが限られている小さなお店は、特定の層を喜ばせるために、マニアックにしかわからないような関連商品を取り扱った方がうまくいきます。
どんな人に自分の商品・サービスを購入してもらいたいか、理想の購入者を明確にしましょう。
そして、理想の購入者がお店に対して抱く期待感などもリストアップします。
なぜ、商品やサービス以外のことも考える必要があるかというと、お客さんを可能な限り満足させるために、店側は何を与えられるかを見つけるためです。
お客さんが直接お金を支払うのは欲しい商品やサービスを手に入れるためですが、お客さんを惹きつけるには、それだけでは足りません。
「あのお店に行けば〇〇が手に入る」といった購買意欲を刺激するような雰囲気や、商品選びから購入までの快適さなど、購買に間接的に関係している要素も重要です。
そしてその要素を満たすのが、接客であり店内のレイアウトやデザインであるのです。購入者が求めていることや喜びを満たすことがお店のコンセプトとなり、お店を設計する軸となります。
成功する小さなお店を作るのに、理想の購入者について理解することが大切であるというのは、ここに理由があります。
小さなお店を作るポイント③:小さい店舗を広く見せようとしない
視覚効果を狙って小さなお店を広く見せることは、決して間違いではありません。
ただし、優先順位としてはそれほど高くないことを覚えておきましょう。
それは、理想の購入者の視点に立ってみるとわかります。
例えば、ゆったりとした空間で美味しいコーヒーが飲みたいと考えている人が、そのお店で一番体験したいことは、誰にも邪魔されず、「美味しいコーヒーを飲みながらゆっくり時間を過ごす」ことです。
しかし、「ゆったりとした空間」ばかりにとらわれ広くしようとあれこれ工夫した結果、厨房が狭くなってしまったとします。そうすると、厨房機器のサイズや作業スペースが縮小し、コーヒーや軽食の種類を減らさなければならないでしょう。また、厨房が狭すぎて料理をスムーズに提供できないことも考えられます。
本当に重要なことは、「美味しいコーヒーを飲みながらゆっくり時間を過ごす」事で、その人はどうなりたいのかを考えることです。つまり、「商品やサービスを通して得られる結果について考え、お店を作るべき」という事です。
その結果、小さなお店を作る場合、広さを感じさせるよりも得られる結果を提供できるバランスの方が大切です。
理想の購入者が最も気にしていることを理解し、それに合わせて客席と厨房のバランスを考えていきましょう。
それが、お客さんにとってちょうどよい空間を作ることにつながります。
小さなお店を作るポイント④:五感で感じるストレスに配慮する
小さなお店を作る際、お客さんの五感に与える影響を考えながら設計することも忘れないようにしましょう。
“距離感”は、小さいお店のメリットの1つです。しかし、距離感が近いことから、お客さんは他人の声や音をはじめ、視界や匂いに対して敏感になる傾向にあります。
こうした傾向を無視して、できるだけお客さんを入れようと設計したとしても、居心地の悪さから必ず空席が生じます(お客さん同士が距離を置こうとする)。
できるだけお客さんがストレスを感じないようなお店を作るには、設計前に店内ですごすお客さんが、五感で感じると考えられるストレスをリスト化することがポイントです。
そうすると、不快な思いをさせるような要素を避けながら、お店の設計ができます。
人の感じ方には個人差がありますが、可能な限り配慮してあげることによって、お客さんが感じる“お店の快適さ”に、大きな差が出てくるのです。
小さなお店を作るポイント⑤:導線計画を簡略化する
導線計画は、お客さんとお店で働くスタッフが快適に行動するために不可欠な要素です。
しかし、一般的に良いといわれている導線計画をそのまま小さいお店に当てはめてしまうと、小さなお店が持つデメリットを強調するおそれがあります。
小さなお店は空間が狭く、デザインによっては息苦しさや圧迫感を覚える人もいます。
できるだけ詰まった印象を和らげるには、人の動きを整理し、導線に優先順位をつけます。
そして、なくても困らないと考えられる導線は、思い切って削除してしまいましょう。
導線をなくすと、不便になるのではと感じるかもしれません。
しかし、導線をシンプルにすることで快適さを得られるケースは多々あります。
特に、小さなお店にその傾向が見られます。
まとめ
成功する小さなお店の作り方についてご紹介しました。
お店作りに欠かせないポイントは、以下の5つです。
- ある程度広さに余裕のある店舗や大型店と戦わない
- 理想の購入者を特定して理解する
- 小さい店舗を広く見せようとしない
- 五感で感じるストレスに配慮する
- 導線計画を簡略化する
「理想の購入者を理解し、購入者の希望を満たすようなデザイン」が大切であることはわかりましたが、導線計画を整理するなど一人でやることは難しいと思うかもしれませんね。
その場合は、戦略を考える段階から専門家を交えて店舗設計を進めるとよいでしょう。
ロベイションは、スペースが限られたお店作りを専門に手掛けている設計デザイン会社です。
これまでさまざまな構造のテナント物件を、クライアントが望むような店舗に作り変えてきました。
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